2005年10月
2005年10月31日
ATM盗撮カメラ、愛知のUFJ銀3か所でも発見
首都圏のUFJ銀行のATM(現金自動預け払い機)に盗撮用の小型カメラが仕掛けられた事件で、愛知県半田市と岡崎市内の同行ATM3か所でも同様にカメラが仕掛けられていたことが31日、愛知県警の調べでわかった。県警は首都圏の事件との関連を調べている。
カメラが仕掛けられていたのは、いずれもスーパー敷地内に設置された無人ATM。岡崎市では24日、半田市では31日に、ATMに両面テープで張り付けた黒っぽいケースを利用者が発見し、岡崎署員らがケース内のカメラと、映像の無線送信機などを押収した。
半田市では30日に、31日とは別のATMで、同市内の女性会社員が、ATMに付けられたケースからカメラのレンズが出ているのを見つけたが、直後に東南アジア系外国人とみられる20歳代後半から30歳代の男が、ケースをはぎ取って持ち去った。防犯カメラには、この女性がケースを見つける数分前に、外国人風の男3人がATMの前で不審な動きをしている映像が映っていた。
岡崎市でも外国人風の男2人の姿が映っていたといい、県警で映像の分析を進めている。
(読売新聞)
カメラが仕掛けられていたのは、いずれもスーパー敷地内に設置された無人ATM。岡崎市では24日、半田市では31日に、ATMに両面テープで張り付けた黒っぽいケースを利用者が発見し、岡崎署員らがケース内のカメラと、映像の無線送信機などを押収した。
半田市では30日に、31日とは別のATMで、同市内の女性会社員が、ATMに付けられたケースからカメラのレンズが出ているのを見つけたが、直後に東南アジア系外国人とみられる20歳代後半から30歳代の男が、ケースをはぎ取って持ち去った。防犯カメラには、この女性がケースを見つける数分前に、外国人風の男3人がATMの前で不審な動きをしている映像が映っていた。
岡崎市でも外国人風の男2人の姿が映っていたといい、県警で映像の分析を進めている。
(読売新聞)
変額保険で説明義務違反、6社に2億円余の賠償命令
「相続税対策になる」と勧められ加入した変額保険で損害を受けたとして、神奈川県の男性が日本生命保険や東京三菱銀行など計6社に総額約3億5000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は31日、6社に計約2億4800万円の支払いを命じた。
判決理由で西謙二裁判長は「変額保険の勧誘の際に、有利な点だけを強調して契約した場合は説明が不十分で違法となる」と指摘、今回のケースについて「説明義務違反があった」と判断した。
判決によると、男性の養母は自分が死亡した後の相続税対策として1990年、東京三菱銀行から6億円の融資を受け、日本生命のほか明治安田、住友、旧千代田、第百の生保各社の変額保険に加入。94−95年に全部解約して払い戻しを受けたが差額や融資金の利息などの損害を受けた。
(共同通信)
判決理由で西謙二裁判長は「変額保険の勧誘の際に、有利な点だけを強調して契約した場合は説明が不十分で違法となる」と指摘、今回のケースについて「説明義務違反があった」と判断した。
判決によると、男性の養母は自分が死亡した後の相続税対策として1990年、東京三菱銀行から6億円の融資を受け、日本生命のほか明治安田、住友、旧千代田、第百の生保各社の変額保険に加入。94−95年に全部解約して払い戻しを受けたが差額や融資金の利息などの損害を受けた。
(共同通信)
2005年10月29日
金融庁、明治安田生命に2種類の業務停止命令
金融庁は28日、1000件を超える不当な保険金不払いが発覚した明治安田生命保険に対して、保険業法に違反するとして、2種類の業務停止命令を含む行政処分を出した。新規の保険契約と募集を11月4日から2週間の業務停止にしたほか、新商品の開発、販売を“無期限”の業務停止にした。
明治安田は今年2月にも業務停止命令を受けているが、1年で2回の業務停止命令を受けた生保は過去にない。また、期限のない業務停止命令も保険業界では初めてで、明治安田に対する処分は異例づくめの厳しいものになった。
処分のうち、新規商品販売の停止には「業務改善計画で経営管理体制の抜本的な改善を確認できれば解除する」と明記し、明治安田の経営刷新への姿勢を厳しく問う内容。明治安田は新商品の販売停止で、12月から対象商品が増える銀行窓口での保険商品販売で他社に遅れを取ることになる。
金融庁によると、明治安田の過去5年間の不当な保険金不払いは、既に明らかになった1053件52億円のほか、新たにがん保険給付金の不当な不払い1450件、3億5000万円も発覚。金融庁は不払いの主因が、経営管理態勢の不備にあったと認定。過去にさかのぼって経営責任を明確にするよう強く求めた。
また金融庁は、明治安田の子会社で保険代理会社の明治安田生命保険代理社の全業務を11月4日から6カ月間停止にし、経営管理体制の抜本的改善を解除の条件にした。同社は法人向けの保険業務などをしているが、契約者に対して保険料を特別に割り引いたり、申込書や告知書を代筆するなど違法行為を役職員11人が組織的に行っていた。
(毎日新聞)
明治安田は今年2月にも業務停止命令を受けているが、1年で2回の業務停止命令を受けた生保は過去にない。また、期限のない業務停止命令も保険業界では初めてで、明治安田に対する処分は異例づくめの厳しいものになった。
処分のうち、新規商品販売の停止には「業務改善計画で経営管理体制の抜本的な改善を確認できれば解除する」と明記し、明治安田の経営刷新への姿勢を厳しく問う内容。明治安田は新商品の販売停止で、12月から対象商品が増える銀行窓口での保険商品販売で他社に遅れを取ることになる。
金融庁によると、明治安田の過去5年間の不当な保険金不払いは、既に明らかになった1053件52億円のほか、新たにがん保険給付金の不当な不払い1450件、3億5000万円も発覚。金融庁は不払いの主因が、経営管理態勢の不備にあったと認定。過去にさかのぼって経営責任を明確にするよう強く求めた。
また金融庁は、明治安田の子会社で保険代理会社の明治安田生命保険代理社の全業務を11月4日から6カ月間停止にし、経営管理体制の抜本的改善を解除の条件にした。同社は法人向けの保険業務などをしているが、契約者に対して保険料を特別に割り引いたり、申込書や告知書を代筆するなど違法行為を役職員11人が組織的に行っていた。
(毎日新聞)
2005年10月27日
クレジット明細からカード番号入手、チケット詐取しネット転売
キャッシュディスペンサー(CD)の周辺に捨てられた利用明細書から入手したクレジットカード番号を使って商品をだまし取ったとして、警視庁ハイテク犯罪対策総合センターと武蔵野署は25日、都内の派遣社員の容疑者を電子計算機使用詐欺容疑で逮捕したと発表した。「(所有者名が分からなくても)カード番号と有効期限が分かれば買い物できると知って犯行を思い付いた」と供述しており、詳しい事情を聴いている。
調べでは、容疑者は8月24日、新宿区高田馬場4のインターネットネットカフェのパソコンから都内のチケット会社にアクセスし、板橋区の男性のカード番号を使って格闘技観戦のチケット18枚(約54万4000円)をだまし取った疑い。チケットはすべて偽名を使ってネットオークションで売却し、40万円を得ていた。ほかにも6〜9月、7回にわたって同様の手口でチケットなどを詐取、転売を重ね、110万円余を得ていたとみて追及する。
容疑者は、「カード番号と有効期限が分かれば、所有者の名前が分からなくてもネットで買い物できる」というネットの書き込みを見て手口を思い付いた。歌舞伎町、池袋、銀座のCDコーナーで利用明細書を拾い集め他人のカード番号を入手。インターネットのゲームサイトの決算システムを悪用しカードの有効期限を確認していた。
容疑者は発覚を免れるため、チケット落札者からの送金先も私設私書箱に指定、さらにバイク便業者に場所を指定して運ばせ、チケット代金を受け取っていた。8月、チケット会社が大量購入後にすぐ転売する人物がいることに気付き、通報したことから発覚した。
(毎日新聞)
いろいろな詐欺事件
クレジットカードの犯罪
調べでは、容疑者は8月24日、新宿区高田馬場4のインターネットネットカフェのパソコンから都内のチケット会社にアクセスし、板橋区の男性のカード番号を使って格闘技観戦のチケット18枚(約54万4000円)をだまし取った疑い。チケットはすべて偽名を使ってネットオークションで売却し、40万円を得ていた。ほかにも6〜9月、7回にわたって同様の手口でチケットなどを詐取、転売を重ね、110万円余を得ていたとみて追及する。
容疑者は、「カード番号と有効期限が分かれば、所有者の名前が分からなくてもネットで買い物できる」というネットの書き込みを見て手口を思い付いた。歌舞伎町、池袋、銀座のCDコーナーで利用明細書を拾い集め他人のカード番号を入手。インターネットのゲームサイトの決算システムを悪用しカードの有効期限を確認していた。
容疑者は発覚を免れるため、チケット落札者からの送金先も私設私書箱に指定、さらにバイク便業者に場所を指定して運ばせ、チケット代金を受け取っていた。8月、チケット会社が大量購入後にすぐ転売する人物がいることに気付き、通報したことから発覚した。
(毎日新聞)
いろいろな詐欺事件
クレジットカードの犯罪
2005年10月24日
生命保険料、300万円横領容疑で元外務員逮捕
京都府警五条署は24日、業務上横領の疑いで大阪市のアルバイト警備員の容疑者を逮捕した。調べでは、容疑者は生命保険会社の社員だった昨年5月上旬、京都市の男性から生命保険の契約の申し込みを受け、預かった保険料約300万円をそのまま着服した疑い。
同署によると、男性から保険会社に「保険証書が送られてこない」という問い合わせがあり、容疑が発覚した。同容疑者は「着服した金は借金の返済に充てた」と供述しているという。
(京都新聞)
同署によると、男性から保険会社に「保険証書が送られてこない」という問い合わせがあり、容疑が発覚した。同容疑者は「着服した金は借金の返済に充てた」と供述しているという。
(京都新聞)
2005年10月22日
保険金不当不払い52億、社長ら辞任。明治安田生命
明治安田生命保険は21日、一連の不当な保険金の不払いが過去5年間に計1053件(約52億円)に上るとした社内調査結果を発表すると同時に、金子亮太郎社長ら代表権を持つ3人の取締役の引責辞任を正式表明した。
一方、金融庁は、こうした明治安田生命の経営陣のガバナンス(企業統治)の欠如を問題視しており、来週中に決まる行政処分は2度目の業務の一部停止命令を含む厳しいものになりそうだ。
この日発表された調査報告書は、不払いの要因は、合併前の旧明治生命時代に発生したとしている。
具体的には、
〈1〉2001年度以降の中期経営計画で「支払い査定力を強化」する方針が決まった
〈2〉2002年に、保険金、給付金の不必要支払いの根絶に取り組んだ支払い査定グループが金子社長から社長表彰を受けた
〈3〉「支払い抑制金額 対前年10%増」など個人の年度目標で支払い抑制金額の数値目標を掲げられた――などと指摘した。
しかし、調査報告書は「不適切な詐欺無効等(による不当な不払い)が急増していると気づいていた経営陣はいなかった」とも指摘し、報告書をとりまとめた北尾哲郎弁護士は「会社ぐるみで行われたものではない」との見方を示した。
(読売新聞)
一方、金融庁は、こうした明治安田生命の経営陣のガバナンス(企業統治)の欠如を問題視しており、来週中に決まる行政処分は2度目の業務の一部停止命令を含む厳しいものになりそうだ。
この日発表された調査報告書は、不払いの要因は、合併前の旧明治生命時代に発生したとしている。
具体的には、
〈1〉2001年度以降の中期経営計画で「支払い査定力を強化」する方針が決まった
〈2〉2002年に、保険金、給付金の不必要支払いの根絶に取り組んだ支払い査定グループが金子社長から社長表彰を受けた
〈3〉「支払い抑制金額 対前年10%増」など個人の年度目標で支払い抑制金額の数値目標を掲げられた――などと指摘した。
しかし、調査報告書は「不適切な詐欺無効等(による不当な不払い)が急増していると気づいていた経営陣はいなかった」とも指摘し、報告書をとりまとめた北尾哲郎弁護士は「会社ぐるみで行われたものではない」との見方を示した。
(読売新聞)
郵貯ATM:撤去へ 早くも民営化波及!?−佐久の2カ所 長野
郵政法案成立日に通知。
長野県佐久市のJR佐久平駅と、同市中込のショッピング店に設置された郵便貯金のATM(現金自動受払機)が、来年1月いっぱいで撤去されることが20日分かった。「利用効率が悪いための『リストラ』」が主な理由だが、設置場所の管理者側にはいずれも郵政民営化法案が成立した今月14日に、撤去の通知があったという。タイミングのいい通知に「民営化の先取り?」と、いぶかる声が出ている。
日本郵政公社信越支社(長野市)の貯金事業部業務課長は「利用が伸び悩び、基準に満たないATMの設置を見直している。利用されている人には不便をおかけするが、より利用が見込める場所に移すためで理解をお願いしたい」と話している。県内では今年4月以降に2台を撤去。年度内に佐久市内の2カ所以外にも、長野市内などで2台を撤去する予定だという。
(毎日新聞)
長野県佐久市のJR佐久平駅と、同市中込のショッピング店に設置された郵便貯金のATM(現金自動受払機)が、来年1月いっぱいで撤去されることが20日分かった。「利用効率が悪いための『リストラ』」が主な理由だが、設置場所の管理者側にはいずれも郵政民営化法案が成立した今月14日に、撤去の通知があったという。タイミングのいい通知に「民営化の先取り?」と、いぶかる声が出ている。
日本郵政公社信越支社(長野市)の貯金事業部業務課長は「利用が伸び悩び、基準に満たないATMの設置を見直している。利用されている人には不便をおかけするが、より利用が見込める場所に移すためで理解をお願いしたい」と話している。県内では今年4月以降に2台を撤去。年度内に佐久市内の2カ所以外にも、長野市内などで2台を撤去する予定だという。
(毎日新聞)
生体認証カード、瀬戸信金が発行 東海3県で初
瀬戸信用金庫(愛知県瀬戸市)は20日、手のひらの静脈パターンで個人を識別する生体認証機能付きIC(集積回路)キャッシュカードの発行を始めた。同カード対応の現金自動預払機(ATM)も稼働した。生体認証の導入は、東海3県に本店を置く金融機関で初めて。
静脈パターンは人によって異なり、確実に本人を識別できる。暗証番号は不要になり、瀬戸信金は「カードの偽造・盗難による預金引き出し被害の防止にきわめて有効」と強調している。
利用者はATMにカードを入れ、読み取り機に手のひらをかざすだけ。カード内蔵のICチップに登録した静脈情報と1−2秒で照合し、ATMの操作が可能になる。当初の生体認証対応ATMは、瀬戸市の本店などに44台設置した。
首都圏で起きたATMへの隠しカメラ設置事件などでカードの安全対策に関心が高まっており、瀬戸信金は利用者の増加を見込んでPRに力を入れる。
(中日新聞)
通帳、印鑑の盗難被害に関するリンク集
キャッシュカードのトラブル、盗難被害や偽造事件
現金自動支払機(ATM)に関連した犯罪、トラブル
静脈パターンは人によって異なり、確実に本人を識別できる。暗証番号は不要になり、瀬戸信金は「カードの偽造・盗難による預金引き出し被害の防止にきわめて有効」と強調している。
利用者はATMにカードを入れ、読み取り機に手のひらをかざすだけ。カード内蔵のICチップに登録した静脈情報と1−2秒で照合し、ATMの操作が可能になる。当初の生体認証対応ATMは、瀬戸市の本店などに44台設置した。
首都圏で起きたATMへの隠しカメラ設置事件などでカードの安全対策に関心が高まっており、瀬戸信金は利用者の増加を見込んでPRに力を入れる。
(中日新聞)
通帳、印鑑の盗難被害に関するリンク集
キャッシュカードのトラブル、盗難被害や偽造事件
現金自動支払機(ATM)に関連した犯罪、トラブル
ATM盗撮事件、カメラの設置は容疑者「日当1万円で」
UFJ銀行のATM(現金自動預払機)で隠しカメラが相次ぎ発見された事件で、
東京都港区で見つかったチラシ入れの箱に暗証番号とカードが写るようカメラが二台入っていたことが二十一日、警視庁捜査三課の調べで分かった。
映像受信機を持っていた男は、日当一万円で依頼されていたことも判明。警視庁は二十四日にも建造物侵入容疑などで男を再逮捕し、依頼した男らが一連の隠しカメラに関与したとみて特定を急ぐ。
調べでは、ATMの上に設置されているチラシ入れの箱が改造され、中に単4乾電池につながれたカメラ二台があった。
「ピンホールカメラ」と呼ばれる直径約二センチの小型のもので、一台は暗証番号を盗撮するため箱の下に直径約二ミリの穴があけられ、もう一台はカード挿入口を撮影、箱には約七ミリの穴があった。男の受信機にも暗証番号の入力画面のほか、キャッシュカードの名義や口座番号が写っていた。現時点で現金が不正に引き出された形跡はない。
逮捕された男は今月九日、ネットカフェから「お金がほしい方、高収入」とする闇サイトにアクセス。掲載されていた電話番号にかけたところ、「十三日から一週間。盗聴・盗撮の仕事。日当は一万円」と告げられた。
逮捕現場の品川区のUFJのATMコーナーにも「カメラを仕掛けた」と供述したが、警視庁で数時間後に確認したところすでになかった。指示した男が近くにいて、持ち去ったとみられる。
警視庁では犯行が三都県と広範に及ぶ上、カメラの手製の「仕掛け」も十数個にのぼることから組織的犯行とみている。
何者かからめまぐるしく指示を受けた、隠しカメラの設置を認めた男。
ATM利用者にとっても有効な自衛策は、なかなかみえない。
「コインロッカーの上にある鍵で中の物を出せ」
闇サイトで知り合った男からの最初の指示は東京都文京区内の駅ロッカーからカメラの受信機が入った紙袋を取り出すことだった。袋には三件ほど電話番号のメモリーがあるプリペイド式携帯電話も入っており、この携帯にメールなどで指示が飛んだ。
「杉並区の高円寺駅に行き、キャッシュコーナーを見つけて入れ」
「金を振り込むふりをしろ」
杉並区の別のATMに移り、同様の行動をするよう言われた後、品川区の大崎方面への移動を指示される。
「駅のコンビニのATMに付いた緑の箱をはがせ」
これが隠しカメラが入った箱で、次に五反田の出張所に移り、その箱をATMに取り付けるよう指示された。男は箱を張り付け、指示通りに居座っているうちに通報され、逮捕された。
携帯メールの受信記録は二十回以上に及んだ。この間、男はサイトの男と会っておらず名前さえ知らなかった。
「入ったコンビニなどにサングラスをかけた不審な男がいた。
誰かに監視されているようだった」。男はこう供述した。
「箱を付けたのとは別のATMで振り込むふりをしろ」。
五反田の出張所で、サイトの男はこう命令。杉並区のATMでも「振り込むふりをしろ」と指示していた。
警視庁は「別のATMを使わせないことで、カメラを仕掛けたATMに客を集中させる意図があった」とみる。受信機が入った紙袋を出張所内に置き、数十分間とどまるようにとの指示もあった。
受信機にはカード上の口座番号や氏名も録画されていた。キャッシュカードにはクレジットカード機能が付いたものもあり、名前などが分かれば、ネットショッピングなどで勝手に商品を注文するなど悪用が可能だ。だが、UFJに被害の届け出はなく、「なぜこのような手の込んだことをしたのか。犯人の意図が読めない」と捜査幹部。カメラが見つかったATM周辺ですり被害も報告がなく、暗証番号を盗撮後にその人物をつけてカードを抜き取る「すり団」の犯行とも考えにくいとみている。
(産経新聞)
東京都港区で見つかったチラシ入れの箱に暗証番号とカードが写るようカメラが二台入っていたことが二十一日、警視庁捜査三課の調べで分かった。
映像受信機を持っていた男は、日当一万円で依頼されていたことも判明。警視庁は二十四日にも建造物侵入容疑などで男を再逮捕し、依頼した男らが一連の隠しカメラに関与したとみて特定を急ぐ。
調べでは、ATMの上に設置されているチラシ入れの箱が改造され、中に単4乾電池につながれたカメラ二台があった。
「ピンホールカメラ」と呼ばれる直径約二センチの小型のもので、一台は暗証番号を盗撮するため箱の下に直径約二ミリの穴があけられ、もう一台はカード挿入口を撮影、箱には約七ミリの穴があった。男の受信機にも暗証番号の入力画面のほか、キャッシュカードの名義や口座番号が写っていた。現時点で現金が不正に引き出された形跡はない。
逮捕された男は今月九日、ネットカフェから「お金がほしい方、高収入」とする闇サイトにアクセス。掲載されていた電話番号にかけたところ、「十三日から一週間。盗聴・盗撮の仕事。日当は一万円」と告げられた。
逮捕現場の品川区のUFJのATMコーナーにも「カメラを仕掛けた」と供述したが、警視庁で数時間後に確認したところすでになかった。指示した男が近くにいて、持ち去ったとみられる。
警視庁では犯行が三都県と広範に及ぶ上、カメラの手製の「仕掛け」も十数個にのぼることから組織的犯行とみている。
何者かからめまぐるしく指示を受けた、隠しカメラの設置を認めた男。
ATM利用者にとっても有効な自衛策は、なかなかみえない。
「コインロッカーの上にある鍵で中の物を出せ」
闇サイトで知り合った男からの最初の指示は東京都文京区内の駅ロッカーからカメラの受信機が入った紙袋を取り出すことだった。袋には三件ほど電話番号のメモリーがあるプリペイド式携帯電話も入っており、この携帯にメールなどで指示が飛んだ。
「杉並区の高円寺駅に行き、キャッシュコーナーを見つけて入れ」
「金を振り込むふりをしろ」
杉並区の別のATMに移り、同様の行動をするよう言われた後、品川区の大崎方面への移動を指示される。
「駅のコンビニのATMに付いた緑の箱をはがせ」
これが隠しカメラが入った箱で、次に五反田の出張所に移り、その箱をATMに取り付けるよう指示された。男は箱を張り付け、指示通りに居座っているうちに通報され、逮捕された。
携帯メールの受信記録は二十回以上に及んだ。この間、男はサイトの男と会っておらず名前さえ知らなかった。
「入ったコンビニなどにサングラスをかけた不審な男がいた。
誰かに監視されているようだった」。男はこう供述した。
「箱を付けたのとは別のATMで振り込むふりをしろ」。
五反田の出張所で、サイトの男はこう命令。杉並区のATMでも「振り込むふりをしろ」と指示していた。
警視庁は「別のATMを使わせないことで、カメラを仕掛けたATMに客を集中させる意図があった」とみる。受信機が入った紙袋を出張所内に置き、数十分間とどまるようにとの指示もあった。
受信機にはカード上の口座番号や氏名も録画されていた。キャッシュカードにはクレジットカード機能が付いたものもあり、名前などが分かれば、ネットショッピングなどで勝手に商品を注文するなど悪用が可能だ。だが、UFJに被害の届け出はなく、「なぜこのような手の込んだことをしたのか。犯人の意図が読めない」と捜査幹部。カメラが見つかったATM周辺ですり被害も報告がなく、暗証番号を盗撮後にその人物をつけてカードを抜き取る「すり団」の犯行とも考えにくいとみている。
(産経新聞)
2005年10月19日
郵政公社-カード偽造被害、重大過失除き100%補償
日本郵政公社は18日、偽造や盗難キャッシュカードによる被害の補償ルールを発表した。内容は全国銀行協会が先に発表した銀行のルールと同じで、11月14日から実施する。
偽造カードでは、「暗証番号をキャッシュカードに書き写していた」などの重大な過失がなければ被害額の100%を補償する。
盗難カードでは「公社の変更要請にもかかわらず、生年月日など類推しやすい番号を変えず、かつ番号が推測できる免許証などと一緒に持ち歩いていた」などの過失があった場合は75%を補償する。
重大な過失があった場合は、偽造、盗難カードでも補償額はゼロとなる。通知があった日から30日前までの被害を補償する。
また、来年1月4日から、現金自動預け払い機(ATM)の1日の利用上限額を最高200万円とし、貯金者の希望で上限を引き下げられるようにする。
(読売新聞)
偽造カードでは、「暗証番号をキャッシュカードに書き写していた」などの重大な過失がなければ被害額の100%を補償する。
盗難カードでは「公社の変更要請にもかかわらず、生年月日など類推しやすい番号を変えず、かつ番号が推測できる免許証などと一緒に持ち歩いていた」などの過失があった場合は75%を補償する。
重大な過失があった場合は、偽造、盗難カードでも補償額はゼロとなる。通知があった日から30日前までの被害を補償する。
また、来年1月4日から、現金自動預け払い機(ATM)の1日の利用上限額を最高200万円とし、貯金者の希望で上限を引き下げられるようにする。
(読売新聞)