2005年12月27日
埼玉県信金・不正引き出し:引き出し、200回に
埼玉県信用金庫のATM(現金自動受払機)で盗撮カメラが相次いで見つかり、同信金は26日、被疑者不詳のまま被害届を県警に提出した。一方、神奈川、千葉両県のコンビニのほか、埼玉県東部や栃木県のATMでも現金が不正に引き出されていたことが埼玉県警の調べでわかった。引き出し回数は計200回にも及ぶとみられる。盗撮カメラは首都圏のUFJ銀行出張所のATMでも見つかっており、県警は警視庁などと連携し建造物侵入容疑で捜査を始めた。
調べでは、21日午後、上尾市の出張所で、ATMわきのごみ箱内に発信機があるのを警備員が発見し通報した。上尾署が調べたところ、発信機は映像をパソコンなどに送信する機器だった。さらにATMのカード、通帳出し入れ口上部のくぼみに「箱」(縦約10センチ、横約70センチ、奥行き約5センチ)が両面テープで張りつけられ、その中に、カード出し入れ口と操作画面を盗撮できる小型カメラが2台あった。箱はATMと同じクリーム色で「普通に現金を下ろしに行ったのでは絶対気づかない」(同信金)ほど巧妙だった。
同信金が緊急に調べたところ、他の12出張所のATMでも小型カメラが設置されていた。26日現在、被害口座数は44、被害総額は約3250万円に上る。小型カメラは12月1〜21日まで延べ36回取り付け、取り外し作業が繰り返されていた。上尾市のATMでは、若い男がカメラを設置し、もう1人の男がATM外で見張りをしている様子が監視カメラに映っていた。他のATMでは体格の違うキャップ帽の男が映っていたという。
県警によると、被害届を受理した12出張所のカメラの取り付け時間帯は午前11時半〜午後8時とみられ、1日数回、同時間帯に数カ所取り付けられており、状況からも複数の人物による盗撮の可能性が高い。
現金は22、23日、同信金の別のATMや神奈川、千葉県のコンビニなどで不正に引き下ろされていた。上尾市のATMの小型カメラの位置から、カード番号と暗証番号を読み取り、その情報で偽造カードが作られ不正に現金が引き下ろされたとみられ、背後にカード偽造グループがいる可能性もある。また、狙われたATMはいずれも同じ機種で、支店ではなく、職員のいない出張所だった。普段は現金の回収、補てんなどで委託された民間警備会社員が日に数回訪れるだけで警備は手薄だ。事情に詳しい人物ともみられる。
(毎日新聞)
調べでは、21日午後、上尾市の出張所で、ATMわきのごみ箱内に発信機があるのを警備員が発見し通報した。上尾署が調べたところ、発信機は映像をパソコンなどに送信する機器だった。さらにATMのカード、通帳出し入れ口上部のくぼみに「箱」(縦約10センチ、横約70センチ、奥行き約5センチ)が両面テープで張りつけられ、その中に、カード出し入れ口と操作画面を盗撮できる小型カメラが2台あった。箱はATMと同じクリーム色で「普通に現金を下ろしに行ったのでは絶対気づかない」(同信金)ほど巧妙だった。
同信金が緊急に調べたところ、他の12出張所のATMでも小型カメラが設置されていた。26日現在、被害口座数は44、被害総額は約3250万円に上る。小型カメラは12月1〜21日まで延べ36回取り付け、取り外し作業が繰り返されていた。上尾市のATMでは、若い男がカメラを設置し、もう1人の男がATM外で見張りをしている様子が監視カメラに映っていた。他のATMでは体格の違うキャップ帽の男が映っていたという。
県警によると、被害届を受理した12出張所のカメラの取り付け時間帯は午前11時半〜午後8時とみられ、1日数回、同時間帯に数カ所取り付けられており、状況からも複数の人物による盗撮の可能性が高い。
現金は22、23日、同信金の別のATMや神奈川、千葉県のコンビニなどで不正に引き下ろされていた。上尾市のATMの小型カメラの位置から、カード番号と暗証番号を読み取り、その情報で偽造カードが作られ不正に現金が引き下ろされたとみられ、背後にカード偽造グループがいる可能性もある。また、狙われたATMはいずれも同じ機種で、支店ではなく、職員のいない出張所だった。普段は現金の回収、補てんなどで委託された民間警備会社員が日に数回訪れるだけで警備は手薄だ。事情に詳しい人物ともみられる。
(毎日新聞)