2008年08月09日

ゆうちょ銀、ずさんな対応。盗難カードでローン契約書

氏名、誕生日、電話番号、印鑑とすべてが虚偽のローンの契約書が審査をパスし、38万円余のローン契約が締結されていたことが分かった。契約書は盗難キャッシュカードを基に作られたとみられ、郵便局のずさんな対応のため、被害男性の口座から計3回総額約8万3000円が引き落とされた。
男性は「これほど審査がずさんでは、他にも被害があるのではないか」と話している。


男性は千葉県船橋市の会社経営者。男性は2月22日、自宅が空き巣被害に遭い、現金2000円や郵便局のキャッシュカードなどが入った財布を盗まれ、同日、千葉県警と郵便局側に被害を申告した。

引き落としに気付いたのは5月21日。妻が船橋東郵便局で記帳すると、3月27日に2万8574円、4月28日に2万7500円が引き落とされていた。窓口で「調べてほしい」と申し出たが、5月27日にも2万7500円が引き落とされ、郵便局側は毎日新聞が取材を申し込んだ翌日の6月27日になって初めて、口座引き落としができなくなる措置を取った。


「自動払込利用申込書」などによると、犯人はカード盗難3日後の2月25日、千葉県の楽器店で38万4720円のアコースティックギターを購入。同申込書の氏名は本人と1字違いの名前、生年月日は実際より10歳以上若い生年月日を記入していた。自宅と携帯電話番号や印鑑も虚偽で、正しいのは氏名のふりがなと口座番号だけだった。

盗まれたキャッシュカードは、男性の申告により使えなくなっていたが、口座はそのまま残るため、カードに記されていたカタカナ名と口座番号が使われたとみられる。


信販会社によると、楽器店からファクスで受領した申込書をチェックしたところ、電話番号の一致する姓の人物(名前は異なる)について、過去の利用実績が確認された。過去の利用者の家族と判断し契約を認めた。

その後、信販会社が「ゆうちょ銀行東京貯金事務センター」に申込書を郵送。同銀行によると、センターの契約社員は3月中旬ごろ、パソコンに保存されているデータと申込書を見比べ、実際には異なるのに「届け出印の印影、氏名と一致した」と誤って判断し、引き落としが始まった。

8月2日 毎日新聞


anzenbanks at 08:48│郵政 
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