2012年12月20日

スキミング、別のATM9台でも

新生銀行の東京都内の現金自動受払機(ATM)2台でキャッシュカードの情報が「スキミング」と呼ばれる手口で盗まれ、現金が不正に引き出された事件で、同行の別のATMやファッションビルを運営する丸井グループ、別の外資系銀行など少なくとも9台のATMで同様のスキミング機器が設置されていた疑いがあることが20日、捜査関係者などへの取材で分かった。

被害額は1000万円を超え、大半は海外で引き出されていた。警視庁は盗んだカード情報を基に偽造カードを作り、海外で現金を引き出すことを目的とした外国人らの犯行とみて、捜査を始めた。

新生銀行では、新たに埼玉県や千葉県、都内にある支店のATM4台から、11月9日〜12月2日にスキミング機器と小型カメラが押収された。捜査関係者によると、外資系銀行の都内のATMからも同様の機種が見つかったという。

また、都内の丸井グループのクレジットカードのATM4台についても10〜11月中旬、不審な男がスキミング機器などを設置し、数時間後に取り外す姿が防犯カメラに映っていた。

これまで新生銀行では預金641万円がカンボジアで引き出されていたことが分かっているが、新たにスキミング機器が見つかったATMでは被害は確認されなかった。一方、丸井グループでは、約250人がキャッシングで数百万円を韓国とカナダで引き出されていた。外資系銀行は被害状況を明らかにしていない。

狙われた3社のカードは、いずれも磁気情報がカードの裏側にあり、押収されたスキミング機器は、裏側を読み取るタイプのものだった。国内の銀行の大半は表面に磁気情報があるが、海外は裏面が主流。2銀行のキャッシュカードは、特別な手続きなしに海外で預金を引き出せるようになっていた。クレジットカードは海外でもキャッシングが利用できるため、犯人は海外で現金を引き出すために3社を狙った可能性が高いとみられる。

毎日新聞 2012年12月20日
anzenbanks at 21:07│ネットバンク 
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