2021年11月23日

大分JA元役員、交付金3千万円詐取?職員らに出荷量水増しを指示

2021/11/23 朝日新聞デジタル

不祥事の続発を機に、大分県農協の不正などの洗い出しをしてきた悉皆(しっかい)調査委員会は22日、最終報告書をまとめた。
役員にあたる経営管理委員だった70代男性が在任時、自分で栽培した麦や大豆の出荷量を水増しするよう職員に指示し、少なくとも交付金約3千万円(推計値)を詐取していたことが明らかになった。
県農協は刑事告訴や損害賠償請求を検討する。

報告書などによると、元経営管理委員は北部事業部の二つのライスセンターの責任者だった30代パート男性と40代男性職員に、出荷した大豆と麦の量を水増しするよう指示。2016年から20年までの5年分の国の交付金と、
農協への販売代金を詐取した。詐取した額は交付金だけで約3千万円と推計され、販売代金も500万〜600万円とみられる。

指示を受けた2人は、元管理委員が出荷した大豆や大麦などの荷受け重量を改ざんしたり、他の農家が出荷した麦を元管理委員の麦に加えたりして水増しした。
謝礼として大豆で年15万〜20万円、麦でも6万円から十数万円をそれぞれ受け取っていた。
また、この40代職員は16年11月から19年12月の4年間、ライスセンターに保管されていたコメを盗んで外部業者に売却し、約160万円を得ていた。関与した3人はいずれも事実を認めている。

県農協によると、17年以降、これまで業務上横領や窃盗など15件の不祥事が発生していた。昨年10月には県から業務改善命令を受け、今年2月に改善計画を提出した。ただ、調査のなかで新たな不祥事が発覚したため、悉皆調査委で未発覚の問題を洗い出していた。

anzenbanks at 11:42│九州 
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